2024年7月26日(金)
土志田会長、田邊副会長、河﨑副会長より全国町村会、全国知事会、全国市長会へ要望書を提出いただきました。
中小建設業界の現状打開に関する要望になります。
要望項目は以下のとおりです。
(一)継続した公共工事予算の大幅な確保と地域における受注機会の確保 (一)工事発注及び引渡時期の平準化 (一)設計積算関係 (一)第3次担い手3法関係 (一)技術者資格取得要件の緩和等 (一)提出書類の簡素化 (一)災害関係
全中建トピック
7/26 要望活動 (中小建設業界の現状打開に関する要望)
全中建だより(令和6年7月16日号 502号)
「つらさ」家族協力で乗り越え
神奈川県中小建設業協会
北友建設株式会社 N 様
ーーお仕事の内容について教えて下さいーー
図面及び書類作成・リフォームプラン作成・現場管理等の仕事をしています。(二級建築士・インテリアコーディネーター)
ーー建設業界に入ったきっかけを教えてくださいーー
インテリア関連の仕事をしていく中で、建築の知識を広めることでもっと仕事の幅が広がるのでは・・・との思いがきっかけです。
ーー建設業界の魅力と言われたらーー
思い描いたものが形になっていく様子を、身をもって体感できること。
ーー建設業界で働いていく上で、女性としてのハンディや逆に良かったことなどを教えて下さいーー
ハンディは力仕事に限界があること。半面、レイアウトや使い勝手においては女性の感性や目線が役立つ時があります。例えば住宅の仕事でレイアウトを考える時は、生活動線を考え、出来る限り効率が良くなるようにと考えますし、細かいところではコンセントの位置や高さ、棚の有無やサイズ等も、使い勝手や日常の生活を振り返りながら考えます。女性で役立ったと言うよりは『主婦感覚』が生きているといったところでしょうか。
ーー女性技能者・技術者に対する会社や現場の反応はどうでしたかーー
若い時は現場で冷たくされることもありました。現場に私一人が女性と言うような時、女性と言うだけで話を聞いてくれないということはありました。現場では私が職人さんに指示をしても無視されるけど男性の声になら耳を貸すとか、コーディ姉ちゃんとからかわれたこともありました。今はそういうことはありませんが、私が駆け出しの頃は女性を下に見ているような風潮はありました。ですが、それも時代と共に変化し働きやすくなったと思います。
ーー女性が働き続けるために、建設業界(または現場)に求める改善点などがありましたら教えて下さいーー
現場環境の整備。特に現場におけるトイレ・更衣室・休憩所などの整備が望まれます。
ーー現場で常に心がけていることなどはありますかーー
笑顔で挨拶。特に朝の挨拶は気持ちよく笑顔でするように心掛けています。
ーー子育てや介護等をされている方にお聞きします。仕事との両立で特に大変だったことはなんでしたか。その中で工夫されたことや得られたサポートなどがあったら教えて下さいーー
日々やるべき事と時間に追われ、体力的にもきつい時がありました。一人で抱え込まず家族や会社と相談して解決策を探り、働き方を調整してきました。
ーー仕事の中で悔しい(悲しい)思いをしたこと、それでも辞めずに続けてこられたことがありましたら教えて下さいーー
いろいろな事情で現場が予定通りにおさまらなかったこと、自分の力ではどうすることもできないようなトラブルが起きて、相手方にも不快な思いをさせてしまった事など、思い返せばいろいろありました(苦笑)でも、ここまで続けてこられたのは、私自身の負けず嫌いな性格と責任感。そして、家族の理解と協力が支えとなりました。
ーー今の仕事に就いて、1番嬉しかった言葉はありますかーー
「あなたにお願いして良かった」とお客様に感謝の言葉をいただいた時。
ーー未来の自分はどんな風であったら良いと思いますかーー
前向きで、明るく元気でいたいと思います。
ーー建設業を目指している女性に向けて一言!ーー
少しでも興味があるのならば、一歩前に踏み出してください。
ーー貴女の大切な時間を教えて下さいーー
趣味の世界『アロマセラピー』にはまっています。その時の気分や体調によっても変わるので、好きな香りを絞り込むのは難しいですが、元気が欲しい時はオレンジやベルガモットなどの柑橘系、リラックスしたい時はティートリーやスイートマジョラムなどのスッキリした香りで癒されています。
**一緒に働く方からのメッセージ**
現場に女性が入る事で、現場の雰囲気が明るくなりギスギス感がだいぶ減った。女性の視点で現場を見ることの重大さを目の当たりにし、より細かなところに目が届くようになった気がする。気持ちが和む場面が多くなり、心に余裕ができ、やる気が出るように思う。たまに、ある部分では気遣いすることに慣れなくてはと反省することもあります。女性と現場(仕事)で協働することは、総じて良い結果をもたらすのではと痛感しています。
20240711 人材支援・定着支援部会(陽葵の会)
2024年7月11日(木)zoom会議にて「第3回 全中建人材採用・定着支援部会」が開催されました。
建設業振興対策委員会 小野委員長にご出席いただき、「気温の高い猛暑が続くなか、皆さんご出席頂き有難うございます。この部会は『陽葵の会』と言う愛称もありますし、部会長のリードで本日多くのご意見が出ることを期待しております。」と挨拶がありました。
副部会長の稲村様の進行のもと「若手の入職に関する取組みについて」・「今後の活動状況」について、入職者を増やすために若者に注目されるようなSNSを通じての会社紹介、野球や地域イベントへの参加など部会員の企業が取り組んでいることを発表して頂きました。部会員からも活動実績のほか入職に繋がらない悩みなどについても意見交換が行われました。
〇宮城 菅原組様の若手入職・定着取組みについて(発表者・亀山様)
市民球場をナイターで貸し切り、自由参加で若手社員と一緒に野球の試合を行っています。野球を取り入れている理由は社員の人柄を知ってもらい会社への興味をもってもらうだけでなく、スポーツのできる体力のある若者が入職してくれたら嬉しいという希望も込められています。
球場は人工芝、音響、電光掲示板、ナイターのライトなどの設備を使うことができるため、普段味わうことができない臨場感となっています。ご家族にも自由に観覧して頂き、試合中も流行りの音楽を流しながら行ったことで想定以上に盛り上がりました。
これは令和3年から続けている活動です。今までつながらなかった人と人とのつながりができただけでなく、建設業と会社のPRにもつながっていると思います。
若手社員のつながりを目的として、地元の夏祭りに若手社員を中心に出店参加をしました。発端は20代の社員からの「お祭りの出店ってなんか楽しそう」の声!
右も左もわからないけれど、仕事もあるなか買い出しに奔走し、最初の年はかき氷、焼きそば、ウインナー、飲み物と頑張りましたが、とても大変だったため翌年は焼きそば、飲み物、盛るだけのアイスだけにしました。
準備はとても大変でしたが、みんなでワイワイ楽しく広報活動ができ、仕事のモチベーションアップと若手定着に繋がっていければと思っています、とご発言を頂きました。
〇大阪 さくら建設(株)様の若手入職への広報の在り方について(発表者・大潮様)
若年層向けの応募内容について、若者の目線がどこに向くのか、何を求めているのかを常に考え、若者に興味をもってもらう内容にしていく事の重要性を発表して頂きました。
そのほか、部会員からは活動実績だけでなく入職に繋がらなかった事例などもご発言頂きました。
お忙しいなか部会にご参加いただきまして、皆様ありがとうございました。
女性ならではの強み生かす
(一社)みやぎ中小建設業協会
星造園土木株式会社 工事部係長 鈴木 智佳子 様
ーーお仕事の内容について教えて下さいーー
主に公園整備工事等の現場で、造園や土木の施工管理の仕事をしています。
ーー建設業界に入ったきっかけを教えてくださいーー
もともとは興味があったわけではなかったのですが、地図に残り、後世に残るものをつくれる現場に携われたらと思い、19年くらい前になりますが、思い切って飛び込みました。
はじめは業務委託などの書類作成が主な仕事でしたが、少しずつ色々なことを経験し、現在は現場の仕事をしています。
ーー建設業界の魅力と言われたらーー
先述したとおり、後世に残るものをつくれることだと思います。
ーー建設業界で働いていく上で、女性としてのハンデや逆に良かったことなどを教えて下さいーー
ハンデというよりは意識を変えるようにしています。安全管理等について、たとえば実際に公園を使用する際は、背の高くない女性であれば庇の角にぶつかる恐れがあったりする箇所にコーナーガードを設置するなど、男性があまり気にかけないようなところに視点を置いたり、書類のクオリティーや出来栄えも、書いてあればいい、ではなくフォントの大きさや見易さ、ページの収まりなどにも気を使うなど、女性ならではの視点で安全管理や書類の品質・出来栄えに貢献できればと思っています。
ーー女性技能者・技術者に対する会社や現場の反応はどうでしたかーー
私がこの業界に入った頃よりも、今は格段に女性が増えたことによって、女性専用トイレの設置など、当たり前でなかったことが少しずつ当たり前になってきている傾向は感じています。
ーー女性が働き続けるために、建設業界(または現場)に求める改善点などがありましたら教えて下さいーー
昔に比べれば設備面では様々なところで改善がなされていると思います。
衛生面や意識改革などは進んでいるかと思いますが、やはりまだまだ「男(おとこ)社会」な部分や感覚は残っていると実感します。これから女性が建設業の現場で働くためにも、女性特有の身体の不調などにはまだまだ理解がほしいと思います。
ーー現場で常に心がけていることなどはありますかーー
同じ現場を共有する人たちには様々な年代の方がいます。休憩時間などを利用し、現場以外の話を通して時には互いにカルチャーショックを感じながらも楽しくコミュニケーションをとっています。
ーー介護をされている方にお聞きしますーー
仕事との両立で特に大変だったことはなんでしたか。その中で工夫されたことや得られたサポートなどがあったら教えて下さい–
私は自宅で両親の介護もしています。昼間はヘルパーさんや訪問看護の方に任せますが、朝晩の介護や食事の面倒は見なければならず、大変だと感じています。そうした状況を現場の中で共有・理解を頂き、対応しています。
これからの高齢化社会はどうしてもそういったことが増えていくと実感しています。
ーー仕事の中で悔しい(悲しい)思いをしたこと、それでも辞めずに続けてこられたことがありましたら教えて下さいーー
様々な理解について悲しいと思うことはあります。現場も内業もそうですが、一定の技術をもって仕事をしていても、外側から見れば、女性というだけで誰にでもできる仕事をしていると思われることは悲しく思います。
それでも多少なりとも自負をもって働いている以上は、見返す気持ちで頑張っています。
ーー今の仕事に就いて、1番嬉しかった言葉はありますかーー
「いてもらって助かった」など認めてもらえる言葉はいつも嬉しいですが、自分の現場であっても、補佐で入った現場でも、「一現場お疲れ様でした」と言ってもらえれば嬉しいです。
ーー未来の自分はどんな風であったら良いと思いますかーー
怪我などもせず、とにかく健康でいたいです。
ーー建設業を目指している女性に向けて一言!ーー
中に入ってみないと分からないと思いますが、思っている以上に楽しい業界だと思っています。
ーー貴女の大切な時間を教えて下さいーー
一人旅が好きなので、大きな現場が終わって時間があれば旅行に行くことが楽しみです。
また日常では愛犬との時間は大切にしています。朝出かけるときも、帰宅した時も真っ先に迎えてくれる愛犬との時間は何よりも癒されます。
《 執筆者様の愛おしく大切な相棒 》