中村美紀奈さんに聞く

伊藤興業 株式会社
(一社)東京都中小建設業協会

『大変だが達成感も多い』

ーーお仕事の内容について教えてくださいーー
 主に改修工事などの施工管理です。現在の保有資格は2級建築施工管理技士補、2級色彩コーディネーター、ビジネス能力検定3級です。

ーー建設業界に入られたきっかけは何ですかーー
 幼いころに『劇的ビフォーアフター』という番組を見て、インテリアデザインの専門学校に進学しました。デザインを学んでいく中で、施工を学ぶ必要があると思ったことが建設業界に入ったきっかけです。

ーー建設業界の魅力とはーー
 小さなことから大きなことまで完成していく過程を間近で見れること。その中で知らないことがたくさんあることです。わからないことは大きく分けて用語と施工の仕方です。用語が分からないと会話の意味が全く理解できないのでこの先、不安しかなかったです。1つの用語を調べてもその説明の中の用語が分からなくて大変でしたし、何回も同じ用語を未だに調べながら少しづつ覚えてます(笑)
 施工の仕方は本よりも職人さんや先輩のやってることを見て、聞くことが私は一番身につくと思ってます。あとはYouTubeなどでもいろいろな施工が載っているのでたまに活用しています。

ーー建設業界で働くうえで女性としてのハンデなどはありましたかーー
 劣るのはやはり力の差です。特に現場の道具や物、材料など大抵が重く、男性との力の差を強く実感しました。女性としてと言えるか分かりませんが、汚れや散らかりがちな現場などで皆が過ごしやすいように保つなど、小さなことですが意外と現場の流れにつながることも多く、喜ばれます。
 あとは女性の監督員はまだ男性に比べて少ないので、顔を覚えてもらいやすいです。

 ーー建設業界で働く女性に対する会社や現場の反応はどうでしたかーー
 初めて会う方などは現場の人ではない(事務員)と思われることも多々ありますが、「女性の監督さんめずらしいね」「頑張ってね」と声をかけてくださったり、女性では大変なことなど手伝っていただいたりと優しい方が多い印象です。

ーー女性が働き続けるために建設業界(現場)に求める改善点などはありますかーー
 現場で使用するお手洗いに洋式が無いことや、サニタリーボックスが無い、鍵付きの更衣室が無いなどもう少し配慮があれば女性も過ごしやすくなるのかなと思います。

ーー現場で常に心がけていることなどはありますかーー
 挨拶することと、まわりを(現場や人)よく見ること。

ーー仕事の中で悔しい(悲しい・つらい)思いをしたこと、それでも辞めずに続けてこられたことがありましたら教えてください。
 強いて言えば現場でも現場以外でも自分が分からないこと、できないことがあってまわりの足を引っ張ってしまったり、知らない間に物事が進んでしまったときは、悔しいと同時に頑張ろうと思えます。 

ーー今の仕事について一番うれしかった言葉はありますかーー
 特にないですが、先輩が職人さんたちから「また一緒に仕事ができてうれしい」と言われているのを聞いて、私もそんな風に言われる人になりたいと思いました。

ーー未来の自分についてーー
 資格を取得し施工もデザインも一通りできるようになって、楽しく笑って過ごしていられればなと思います。 

ーー建設業を目指している女性に向けて一言ーー
 大変なことはたくさんあると思いますが、そのぶん達成感も多い業界だと思います。一緒に頑張りましょう。

ーー貴女の大切な時間を教えて下さいーー
 出かけることが好きなので、たまには旅行や遠出をすることが大切な時間です。行ったことのない場所に行ってみたりその計画を立てたり、行った場所で写真をたくさん撮って思い出を見返すのも楽しいですね。
 いつかは日本一周してみたいです。(笑)

**光木先輩からのメッセージ**
 2年前新卒で入社してきて、男性社員が大半で慣れない環境の中どこまでもつかな、と言うのが率直な気持ちでしたが、日々過ごしていく中、何事にも真面目に取組み、覚えたいという意識があるように感じていきました。これからも少しづつ成長し、初心を忘れず頑張って下さい。期待しています。